西荻窪駅の南口を出ると、細い路地に小さな飲食店が連なっています。提灯や看板の灯りを眺めながら、その飲食店街を抜けていく。駅からほんの少し歩いただけなのに、店を探す時間そのものが西荻窪らしい夜の始まりに感じられます。

その路地の先にあるのが「スタンド キッチン ルポン」。JR西荻窪駅南口から徒歩約1分、東京都杉並区西荻南3-12-1 日伸西荻プラザ1Fにある、中華料理と居酒屋を軸にした店です。
店が掲げるのは、ビストロのエッセンスを加えた中華料理と、自家製レモンサワー、オレンジワインの組み合わせ。いわゆる町中華とは少し違い、料理にも酒にもひとひねりあるのが面白いところです。
厨房の熱気まで見える、気取らない空間
店内に入ると、厨房との距離が近く、料理が次々と仕上がっていく様子が見えます。テキパキとした接客で無駄がなく、それでいて料理について聞けばきちんと説明してくれる。気軽に飲める雰囲気と、料理をしっかり楽しませる店らしさが同居しています。

最初のお通しは、やさしい茶碗蒸し
席について最初に出てきたお通しは茶碗蒸し。これから味の強い料理を楽しむ前に、だしのやさしさで少し落ち着ける一品でした。小さな器ですが、最初の一皿からこの店の料理への期待が高まります。

これは頼んでほしい。印象に残った「タコガーリック」
今回いちばん印象に残ったのがタコガーリックです。皿いっぱいに赤い油と唐辛子が広がり、見た瞬間はかなり辛そう。少し恐る恐る口に運びましたが、実際には辛さが前に出すぎることはなく、タコの食感とガーリックの香り、旨みのある辛さが重なって、ついもう一口食べたくなる味でした。

このソースは料理を食べ終わってしまうのが惜しくなるタイプ。中華蒸しパンを合わせれば、アヒージョにバゲットを浸すような感覚で最後まで楽しめます。青菜炒めを少し合わせて食べても相性がよく、タコだけで終わらせたくない一皿でした。
白レバーは、素直に「絶品」と言いたくなる
もう一皿、特に気に入ったのが白レバー。しっとりとした食感で、レバー特有の重たさよりも旨みが先に感じられます。上に添えられた薬味もよく合い、酒を飲みながら少しずつ食べるつもりが、気づけば箸が進んでいました。

青菜炒めは、濃い味の合間にちょうどいい
青菜炒めは、鮮やかな緑とシャキッとした食感が残る一皿。単体でももちろんおいしいのですが、タコガーリックのソースと少し合わせると味の変化が生まれます。濃い味の料理の合間にこうした野菜料理があると、テーブル全体のバランスがぐっと良くなります。

料理の横には、自家製レモンサワー
ルポンを訪れるなら、料理だけでなくドリンクも楽しみたいところ。店では4種の自家製レモンサワーと約10種のオレンジワインを打ち出しています。今回飲んだレモンサワーは、中華の油や香辛料の余韻を軽く切ってくれるようで、料理との相性がとてもよく感じられました。


2人では頼みきれない。次は4人くらいで来たい
気になる料理が多く、2人ではどうしても頼める皿数に限界があります。今回食べた料理だけでも満足度は高かったのですが、メニューを眺めているとまだ試したいものが残りました。次に来るなら4人以上で、いくつもの皿をテーブルに並べて少しずつシェアするのが楽しそうです。
訪れたのは平日の18時15分ごろ。この日は店の前に並びはなく、そのまま入ることができました。ただし混雑状況は日によって変わるので、確実に入りたい場合は事前に最新情報を確認しておくのが安心です。
西荻窪の夜を歩いた先で見つける一軒
西荻窪駅南口から徒歩約1分。住所は東京都杉並区西荻南3-12-1 日伸西荻プラザ1Fです。駅から近いのに、路地を歩いて店へ向かう数分には、この街ならではの空気があります。
駅前の飲食店街を眺めながら歩き、ルポンで中華を囲み、レモンサワーを飲む。東京の有名観光地を巡るだけでは見つけにくい、日常の夜を楽しむ時間です。西荻窪で一杯飲む店を探しているなら、覚えておきたい一軒でした。
